はじめに:「Operating System not found」の恐怖と意外な解決策
PCの電源を入れたら、突然画面に「Operating System not found」と表示され、Windowsが起動しない――。このメッセージを見たとき、多くの人は「システムが壊れた!」「データが消えた!」とパニックになるかもしれません。しかし、ご安心ください。このエラーは、意外にも単純な原因で発生していることが多く、特に「USBメモリや外付けHDDを挿しっぱなしにしている」ことが原因であるケースが非常に多いのです。
この記事では、Windowsが「Operating System not found」と表示して起動しない場合に、接続中のUSBメモリや外付けディスクが原因であるかを切り分け、解決するための具体的な手順を、初級者の方でも安心して実践できるよう丁寧に解説します。いざという時に役立つ知識として、ぜひ最後までお読みください。
「Operating System not found」とは何か?
「Operating System not found」は、その名の通り「オペレーティングシステムが見つかりません」という意味です。PCは起動時に、どのストレージデバイスからOSを読み込むかを決められた順序(ブート順序)に従って探します。このエラーが表示されるのは、以下のいずれかの状況にあることを示しています。
- PCがOSのインストールされているドライブを認識できない。
- PCがOSのインストールされているドライブを、ブート順序の途中で見落としている。
- PCが、OSがインストールされていないデバイス(例えば、空のUSBメモリなど)を誤ってOSの起動元として認識しようとしている。
特に最後のケースが、USBデバイスを挿しっぱなしにした場合に発生しやすい典型的なパターンです。
なぜUSBメモリや外付けHDDが原因になるのか?
現代のPC(特に自作PCや一部のメーカー製PC)では、起動時のブート順序が「USBデバイス」を「内蔵HDD/SSD」よりも優先するように設定されていることがあります。これは、USBメモリからOSをインストールしたり、トラブルシューティング用のOSを起動したりする際に便利な機能ですが、普段使いでは思わぬ落とし穴となります。
OSが入っていないUSBメモリや外付けHDDが接続されている状態でPCを起動すると、PCはまずそのUSBデバイスからOSを読み込もうとします。しかし、OSが存在しないため、最終的に「Operating System not found」というエラーを吐き出して起動を停止してしまうのです。
【最優先】まずは焦らず、すべての外部デバイスを外してみる
このエラーに遭遇したら、まず最初に試すべき最も簡単で効果的な解決策です。
手順1:PCの電源を切る
強制的に電源ボタンを長押ししてPCの電源を切ってください。
手順2:すべての外部デバイスを取り外す
PCに接続されているすべてのUSBデバイス(USBメモリ、外付けHDD、外付けSSD、プリンター、Webカメラ、スマートフォン、ゲームコントローラーなど)や、SDカード、光学ドライブ内のディスクなどを完全にPCから取り外してください。キーボードとマウスは通常、接続したままで問題ありませんが、念のため取り外しても構いません。
手順3:PCを再起動する
すべての外部デバイスを取り外した状態で、PCの電源を入れ直してください。これでWindowsが正常に起動すれば、問題は解決です!
もし正常に起動した場合、原因は取り外した外部デバイスのいずれかにあったことになります。今後は、PCを起動する際には不要な外部デバイスを外すか、後述するBIOS/UEFI設定でブート順序を調整することを検討してください。
外部デバイスを外しても解決しない場合の次なる一手
もし、すべての外部デバイスを取り外しても「Operating System not found」エラーが解消しない場合、問題はもう少し根深い可能性があります。次に試すべきは、BIOS/UEFI設定の確認です。
手順1:BIOS/UEFI設定画面へ入る
PCの電源を入れ、メーカーロゴが表示された直後、またはそれよりも早く特定のキー(例: Delキー、F2キー、F10キー、F12キーなど。メーカーや機種によって異なります)を連打します。これにより、BIOS(Basic Input/Output System)またはUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)の設定画面に入ることができます。
具体的なキーが不明な場合は、PCの取扱説明書を確認するか、「[PCメーカー名] BIOS 起動キー」で検索してみてください。
手順2:ブート順序(Boot Order/Boot Priority)を確認・変更する
BIOS/UEFI設定画面に入ったら、「Boot」タブや「Boot Order」「Boot Priority」「Startup」といった項目を探します。ここに、PCが起動を試みるデバイスの優先順位がリストされています。
Example (BIOS/UEFI Boot Order Screen):
Boot Option #1 [USB Drive]
Boot Option #2 [Windows Boot Manager (Your SSD/HDD)]
Boot Option #3 [Network Boot]
...
このリストで、OSがインストールされている内蔵HDDやSSD(通常は「Windows Boot Manager」やドライブの型番で表示されます)が最優先になっているかを確認します。もしUSBデバイスやネットワークブートが優先されている場合は、内蔵HDD/SSDを最優先に設定し直してください。
Corrected Example:
Boot Option #1 [Windows Boot Manager (Your SSD/HDD)]
Boot Option #2 [USB Drive]
Boot Option #3 [Network Boot]
...
変更後、設定を保存して終了します(通常はF10キーを押して「Save and Exit」を選択)。
手順3:内部ストレージが認識されているか確認する
BIOS/UEFI設定画面の「Main」「Storage Information」「SATA Configuration」などの項目で、PCの内蔵HDDやSSDがそもそも認識されているかを確認してください。
もしここに内蔵ストレージの表示がない場合、以下のいずれかの問題が考えられます。
- 内蔵ストレージのケーブル(SATAケーブルや電源ケーブル)が物理的に外れている。
- 内蔵ストレージ自体が故障している。
- マザーボードのストレージコントローラーに問題がある。
この場合は、PCの内部を開けてケーブル接続を確認するか、専門家への相談を検討してください。
(補足)ブートローダーの修復について
上記の手順で解決しない場合は、Windowsのブートローダー自体が破損している可能性があります。この場合は、Windowsのインストールメディア(USBまたはDVD)からPCを起動し、「コンピューターを修復する」オプションを選択して、コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行することで修復を試みることができます。
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /rebuildbcd
ただし、この方法は少し高度な知識を要するため、自信がない場合はPCサポートの専門家に相談することをお勧めします。
まとめ:焦らず切り分けが重要
Windows起動時の「Operating System not found」エラーは、一見すると深刻な問題に見えますが、多くの場合、単純な「外部デバイスの挿しっぱなし」や「BIOS/UEFIのブート順序設定」が原因です。
まずは落ち着いて、すべての外部デバイスを取り外して再起動を試みてください。それで解決しない場合は、BIOS/UEFI設定を確認し、内蔵ストレージが正しく認識され、ブート順序が適切に設定されているかを確認しましょう。
これらの切り分け手順を実践することで、無用なパニックを避け、迅速に問題を解決できるはずです。いざという時のために、ぜひこの知識を覚えておいてください。


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